全国の好事例集に掲載

市内唯一の障害者就労継続支援A型事業所「With You(ウィズ・ユー)」(市内三和町、小林俊介社長)が全国版の優良事例集に掲載された。就労継続支援A型事業所全国協議会(全Aネット、久保寺一男理事長)がヤマト福祉財団の女性を受けて作成したもので、ソーシャルビジネスに取り組む企業として高く評価された。県内ではウィズ・ユーだけ。4日、小林社長らが桜井市長に報告した。

A型事業所は、障がいを持った人と雇用契約を結び、仕事を通じて知識・能力の向上のための訓練を行うもので、利用者は賃金をもらいながら働き、一般企業への就職を目指す。全国に約3500カ所があり同協議会が2015年度に予備調査、16年度に本調査の末、好事例の20事業所を選定した。

ウィズ・ユーは2015年にA型事業所として運営を開始した。企業理念に「『当たり前』を全てをの人に」、「経営理念に「一歩先行く障がい福祉で地域貢献とビジネスを両立させる」を掲げる。

事例集では「ビジネスと福祉の架け橋としてその距離を縮めたい」のタイトルで4ページにわたって紹介された。

この中で、生産活動に対する姿勢として、「安くて、早くて、正確な仕事をする製造業の会社」と位置づけ、全従業員が全力で向き合っているとした。しくみの特色や工夫、取り組みの成果を挙げ、今後の課題・抱負には、信念に基づいた事業展開が結果的に組織を強くするとまとめられた。また考察で、経営意識について、「利用者は自社の職員であり、事業の即戦力となる意識を持っていることが特徴」と評価された。

小林社長は「製造業の取引先とのウインウインの関係、福祉的な目線だけではなく多様な人材の活用という点から選んでもらったと思う。福祉、就労支援で全国をリードしていきたい」と述べた。桜井市長は「ビジネスと福祉の意識をつないでおり、柏崎の誇りと思う」とたたえた。

(柏崎日報・2019年9月13日発行より引用)