全国トップレベルの工賃
就労支援B型事業所 ウィズ・ユー7日から見学会
市内唯一の障がい者就労継続支援A型事業所を運営する「With You(ウィズ・ユー)」(市内三和町、小林俊介社長)が、全国でもトップレベルの工賃を支払う就労継続支援B型事業所「Be With You(ビィーウィズユー)」を藤井に開所した。
利用者がそれぞれ抱える事情によって二つの事業所を行き来できるようにしたもので、ビジネスと福祉の両立でディーセント・ワーク(働きがいのある仕事)を目指す。7日から見学会にも応じる。
小林社長(35)は約8年前、障がい者を取り巻く労働環境の事実を知って驚き、「絶対に変えなければならない」と決断。2015年に法人を設立し、障がいのある利用者と雇用契約を結び、最低賃金も保証するというA型事業所を立ち上げた。この活動は県外からも注目され、全国20の優良事例になった。
こうした中で、一日に数時間しか働けない、週2〜3日の仕事しかできない、障がいの程度が重いなどの理由のため、A型では働けない人がいることも課題になった。また最低賃金の上がり幅と、利用者の仕事の習熟度の上がり幅に差があり、A型では難しい利用者もいることから、B型の立ち上げに至った。B型は、利用者との雇用契約は結ばず、事業収入から必要経費を除き、利用者に工賃として均等配分する仕組み。去年暮れ、A型の利用者18人に評価シートを作り、苦手部分を明確にしながら改善を目指した。現在3人をB型に移行させた。
主な仕事は精密金属部品、プラスチック成型品の検査、組み立て、梱包(こんぽう)など。B型の工賃は一般に全国平均で、時給換算150円〜200円前後。「ビィーウィズユー」の場合、柏崎では最高額の月額3万5千円から、出来高によっては全国トップレベルの5万円台にもなる。小林社長は「『ビーウィズユー』とは『ウィズユー』になりたいという思いを込めた。スキルアップしてA型に、さらにいずれは一般企業に勤める希望を持った人たちに寄り添っていきたい」と話した。
(2019年10月4日掲載 柏崎日報より引用)